「モンキーターン」に隠れた名作!?漫画「競艇少女」についてご紹介

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競馬や競輪、競艇などといった公営ギャンブルは、公営とはいえやはりギャンブルですから、他の競技と比べて少年漫画の題材として扱われることが多くはありません。それでも、競馬を題材とした漫画「みどりのマキバオー」のように大人気となる作品も、ときたま登場します。

競艇の場合は、アニメ化もされた「モンキーターン」が有名な作品ですが、もう一つ、「モンキーターン」と同時期に連載されていた「競艇少女」も名作です。
そこで今回は「競艇少女」のあらすじや登場人物、読み進めるうえで抑えておきたい注目シーンを解説していきます。

漫画「競艇少女」について

まずは、「競艇少女」の概要やあらすじについて紹介していくとともに、競艇初心者に「競艇少女」をオススメしたい理由についても解説していきます。

「競艇少女」とは

漫画「競艇少女」は、青年漫画誌「スーパージャンプ」で1996年から2003年までの8年間連載されていた作品です。コミックは全部で14巻。同時期に連載されていた「モンキーターン」と同じく、競艇を題材とした漫画として人気を博しました。

「競艇少女」のあらすじ

主人公の「速水晶」は、名門の女子高校に通う女子高生。パーティーでヴァイオリンを奏でるような超がつくほどのお嬢様ですが、ある出来事がきっかけとなり競艇の魅力にとりつかれます。名家の子女として決められた人生を歩むよりも、自分が好きなことに情熱を燃やしていきたい。そう考えた速水は、家族に内緒で競艇本栖研修所(現在は廃校)の入所試験を受験。無事に合格を果たすものの、母親からは勘当を言い渡されてしまいます。家にはもう戻れないという覚悟を持って、速水はひとり、ボートレーサーとしての道を歩み出します。

以降の物語は「研修所編」と「プロ編」の2部構成となっており、本栖研修所での厳しい訓練やライバルの登場、念願のプロデビュー、立ちはだかる強敵との死闘、そして競艇における最高峰の「SG」レース出場に至るまでが描かれています。

「競艇少女」を初心者にオススメしたい理由

「モンキーターン」や他のスポ根漫画作品と同様に、ストーリー構成は「ライバルの登場」「立ちはだかる強敵」「必殺技」などの要素が取り入れられた王道のスポーツ根性ものですが、「モンキーターン」と同様に、競艇に関する基本的な知識から複雑な戦術あるいは技術的な話まで、競艇に関する様々な知識が分かりやすく紹介されている、という点が面白いです。ただし、「モンキーターン」と同様に、速水らが入校する競艇本栖研修所が今は廃校となっている、「持ちプロペラ制度」が廃止となっているなど、現在とは事情が異なる点もいくつか出てきます。

「競艇少女」の主要人物

ここからは、漫画「競艇少女」を語る上で欠かせないストーリーのメインパーソンというべき5人の登場人物について紹介していきます。

速水晶

本作「競艇少女」の主人公です。競艇少女は、速水がふとしたことをきっかけとして競艇と出会いその魅力にとりつかれ、競艇本栖研修所での訓練を経てプロデビュー、そして競艇における最高峰のレース「全日本選手権(ボートレースダービー)」に出場するに至るまでが描かれています。

速水は元々は一流名家の三女であり、それゆえボートレーサーになって以降も身についてしまっている「お嬢様言葉」は速水のオリジナリティを表す一要因となっています。しかし、お嬢様言葉を喋るアイドルレーサーというイメージとは裏腹に、その性格は「負けず嫌い」かつ「情熱家」。先輩レーサーに負けじと自我を貫き通すレース展開や、一度コテンパンに打ち負かされてもすぐに再起する姿など、まさに「主人公」というべキャラクター描写がされています。

木原由紀

主人公・速水晶のライバルとして登場するのが、「ミスター競艇」と称される名レーサー・木原由三を父に持つ木原由紀です。競艇に関してはド素人として入所してきた速水とは違い、木原は父・由三だけではなく母親・紀子もボートレーサーであり、まさにサラブレッド。本栖研修所においてメキメキと頭角をあらわしてきた速水とは、研修所卒業時の卒業記念レースで壮絶なレースを演じたり、プロデビュー後もライバルとして死闘を演じたりするなど、「モンキーターン」における堀口雄大との共通点が多く見られます。

ちなみに、そのキャラクターも「競艇はこの程度のモノ」という台詞に代表されるとおり、どこか競艇に対して冷めた見方をしているような、まるで主人公の速水とは正反対のキャラクター描写がされており、この点も「モンキーターン」における堀口雄大と共通しています。

野田志郎

速水や木原らが入所する本栖研修所の教官として登場する人物です。基本的に本栖研究所の教官は、現実世界と同様に研修生に対して厳しく指導を行う人物として描写されています。その点は野田教官についても同じなのですが、研修生が競艇に対する情熱を燃やしすぎて指導にないことに挑戦したり、研修生同士でバトルに発展するような展開が発生した際には「やらせてみればいい」と見守るなど、研修生を見守り育てるスタンスを大事にする人物としても描かれています。

そんな野田教官ですが、本作において速水の必殺技のひとつとして位置づけられる「スピンターン」を見いだすという重要な役割を果たします。しかし、その危険性ゆえ一度は「スピンターン禁止令」を出したりもします。しかし、研修所編最後の「卒業記念レース」で速水は・・・。この辺りの師弟関係の描写も本作において注目点です。

梅本愛人

速水がプロデビュー後に仲間入りすることとなる選手の集まり「梅の会」のボスを務めるボートレーサーです。気を失った速水のスカートをまくり下着の色を確認したり、大きな速水の胸を大胆にもわしづかみにするなど、普段は「エロ親父」というキャラクターで描かれる人物です。しかし、元々は「ミスター競艇」木原由三らなどと死闘を繰り広げてきた名ボートレーサーであり、ここぞという時には速水ら弟子のレーサーにアドバイスをしたり活を入れるなど、師匠としての頼もしさも発揮します。

木原由三

速水と本栖研修所の同期でありライバルの木原由紀の父親です。数年前までは「ミスター競艇」と呼ばれる程の名レーサーでしたが、とある事故をきっかけに、技術のない新人選手を早いうちから潰してしまうことを目的としてしまうようになり、「新人破壊屋(ルーキーバスタ-)」として有名になってしまったレーサーです。

その強さの秘訣は、数多くのレース参戦経験により、レーサーの現在位置や考え方や動きの傾向などからレース展開を先読みし、最善手を打ち勝利するという「水上の棋譜」という戦略思考。速水らも含め、他のボートレーサーがどれだけ戦略を持って闘いを挑んでも、木原の「水上の棋譜」の前では赤子同然にひねり潰されていしまいます。

プロデビュー後の速水に対しても、ストーリーの中で最大の壁として立ちはだかるようになります。当初は打ち負かされた速水ですが、仲間の協力もあり徐々に対抗先を見いだしていきます。そしてとあるレースの優勝戦。ここでついに、速水vs木原の対決に終止符が打たれることになるのですが、その結末は果たして・・・。速水vs木原の「最終決戦」は、本作における非常に大きなヤマ場であり、その後のストーリー展開にも影響してくる場面です。

「競艇少女」を楽しむ2つの注目シーン

漫画「競艇少女」を読み進めていく上で注目してほしい2つのシーンをご紹介していきます。

注目シーンその1:「ターンマーク付近での攻防」

本作では、特に競艇のレース展開においてカギを握る「マーク付近でのターンにおける攻防」について非常にバラエティ豊かな戦略が登場します。動画で見るのとは異なり漫画で見る場合にはリアルタイムな動きの表現が難しかったりしますが、「競艇少女」では丁寧な説明と解説図を交えて解説してくれるので、競艇初心者でも比較的スムーズに理解できることでしょう。もちろん、ターンマーク付近の攻防以外にも、様々な場面で丁寧な解説をしてくれるので、競艇初心者にはオススメです。

注目シーンその2:「入浴シーン」

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「モンキーターン」とは異なり本作は「青年誌」であるため、速水ら女性レーサーの入浴シーンがよく登場します。もちろんスポ根漫画なので、女性レーサーであってもシックスパックに割れた腹筋などいわゆるアスリート体型で描かれるような選手も多いのですが、速水はそういった点でアスリートらしからぬ良い肉体を披露したりもしています。

もちろん、そういった楽しみ方だけではありません。実は競艇においては本栖研修所ではもちろんのこと、競艇のレース開催中もボートレーサーが同じ宿の風呂に入る場面が多かったりします。そのため本作においても必然と「入浴シーン」がよく登場するのですが、時にはレーサー同士の絆や仲の良さが表れたり、激しいライバル関係が描かれたりと、お風呂で繰り広げられるコミュニケーションは、まさしく「人間模様」が描写される重要なシーンとなっているのです。

「モンキーターン」に隠れた名作漫画「競艇少女」を読んでみよう!

今回は、「モンキーターン」と同時期に連載されていた漫画作品「競艇少女」について、あらすじや登場人物、読み進めるうえで抑えておきたい注目シーンを解説してきました。

特に競艇は、レース展開の仕方や勝負を決める要素などが、初心者にとっては少しだけ難しい点が多かったりするのですが、「モンキーターン」や「競艇少女」といった漫画作品はそういった点も詳しく解説してくれるので、教材とするにはピッタリです。競艇に興味があるけど難しくて理解ができない!という方は、「モンキーターン」や「競艇少女」などを通じて面白楽しく勉強してみるのをオススメします!

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